箕面市立の小中学校では、春と秋に学校で視力検査があります。
日ごろ気づいていない視力の変化を見つけることのできる、すごく良い機会です。
視力低下を指摘された方は、眼科を受診してくださいね。
学校検査で視力低下を指摘されても、眼科で検査をすると日常生活に問題ない場合もありますが、「目の状態を確認する機会ができて良かった」と考えていただければと思います。
下記のことをよく質問されます。
Q1.どうして近視になる(目が悪くなる)のですか?
A1.遺伝要因と環境要因が関わっているといわれています。
遺伝は祖先から受け継いだものです。近視は眼球の形が関わりますが、血縁関係の方は顔つきや身体つきが似るのと同じように、眼球の形も似る可能性があります。
環境要因は、屋外活動の減少や近くを見る作業の増加などが挙げられます。
屋外での光を浴びての活動を一日2時間程度するのが、近視の予防や進行を遅らせるために良いといわれています。直射日光が必要なわけではありません。熱中症や紫外線などの悪い影響に配慮してください。
近くを見る作業は近視になりやすくなります。近視は近くが見えやすい状態ですので、近くを見る作業に合わせて目の形が変わっていきます。開院して20年を越えましたが、この10数年、近視のお子様が増えたのと低年齢化が著しいです。
文部科学省が進めるGIGAスクール構想 https://www.mext.go.jp/kids/find/kyoiku/mext_0007.html もあり、近くを見るな!とは言えませんが、目の使い方には注意が必要です。
(目の健康を守るために:文部科学省GIGAスクール構想(ブログ) https://www.nobuto-ganka.com/?p=77&preview=true)
Q2.治りますか?
A2.眼球の形が近視化していると、治りません。
近くを見る作業を続けていると、一時的に軽い近視の状態になることがあります。この場合は、近業を減らして点眼薬で経過を診ると近視が減る場合があります。ただし頻度は稀です。
Q3.まだ悪くなりますか?
A3.近視の進行は、成長期の間10代後半まで続くことが多いです。
今の時代のように、近くを見る作業が増えた場合、20代でも進行するし発症することもあります。
Q4.ゲームは何分までしていいですか?
A4.ゲームに限らず、近くを見る作業は、30分に一度は20~30秒間遠くを見て目を休めましょう。ただし、姿勢や目との距離、明るさ、集中の度合いによっても目への負担は変わります。タブレットやパソコンで勉強をしなければいけない時代です。ゲームはしない方が近視にはなりにくく、進行しにくいです。
(参考)
気を付けよう子どもの近視(日本眼科医会) https://www.gankaikai.or.jp/health/57/index.html
私、近視性乱視です(ブログ) https://www.nobuto-ganka.com/archives/59
スマホの時間 わたしは何を失うか(日本医師会、日本小児科医会) https://www.jpa-web.org/dcms_media/other/sumahonojikan_161215_poster.pdf
子どもとスマホ・メディア(日本小児科医会) https://www.jpa-web.org/information/sumaho.html